馬斬幸松

群馬県勢多郡大前田の人。
文政6年(1823年)信州で生まれた。
大前田英五郎の一の子分で跡目と云われていたが流人となり歿し跡目は継げなかった。
幸松は親分英五郎の身代りとして捕らえられて死んだ伝えられている。
このため幻の二代目と言われる。
一説には大前田英五郎が42歳から脇差の代わりに木刀を腰に差して、以降時分から人を斬れないようにしたことに反発し、「ヤクザは酔狂で刃物を差してるわけじゃございやせん」と言って英五郎の元を去った。後に岡っ引きを斬り新島へ流罪となり、島抜けをしようとして見つかり首をくくられて死んだとされる。
大前田英五郎の実兄・盲目要吉の跡目を継ぎ、後に大前田一家二代目を継いだ大胡要吉は幸松の一の子分であった。
慶応元年9月流罪になり、慶応2年3月4日抜船企首縛り自滅。
慶応3年3月15日歿。行年45歳。

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